自分の考えも入れて整理する。
11. ティーチング効果(The Protégé Effect)- 「教える」ことで、自分が最も深く学ぶ
- 科学的根拠: 他人に何かを教えるつもりで学習すると、脳は情報をより構造的に整理し、論理的なつながりを意識するようになります。これにより、情報の理解度と記憶の定着率が劇的に向上することが分かっています。教えるという行為は、最高レベルのアクティブリコールです。
- やってはいけない勉強法:
- 常に一人で黙々とインプット学習だけを続け、知識をアウトプットする機会を持たない。
- 公認会計士試験での具体的な実践方法:
- 架空の生徒に教える: 勉強部屋で、目の前に「会計を全く知らない初心者」がいると想像し、その人に語りかけるように今日学んだ論点(例:減損会計のステップ)を説明します。言葉に詰まる部分が、あなたの理解が曖昧な箇所です。
- 勉強仲間と教え合う: 勉強仲間がいる場合、「この論点は私が担当して説明する」というように、分担して教え合う機会を作ります。他人の説明を聞くことも、自分とは違う視点を得る良い機会になります。
- 自分の考え
- 1.アクティブリコールの進化系として「教える」ということがあるな。実際に語りかけるように意識することが大切だ。
12. 実行意図(Implementation Intentions)- 「いつ、どこで、何をやるか」を事前に決める
- 科学的根拠: 「〇〇を頑張る」という漠然とした目標よりも、「もしXが起きたら、Yをする(If-Thenプランニング)」という具体的な行動計画を立てることで、行動の実行率が2〜3倍に高まることが研究で示されています。意志の力に頼らず、行動を「習慣化・自動化」するテクニックです。
- やってはいけない勉強法:
- 「今週は企業法を頑張ろう」という曖昧な計画を立て、結局あまり手につかない。
- 公認会計士試験での具体的な実践方法:
- ルールを決める:
- 「もし平日の夜、夕食を食べ終えたら、すぐに自分の部屋に行き、管理会計の問題集を3問解く」
- 「もし朝の通勤電車に乗ったら、すぐに監査論のキーワード暗記アプリを10分間やる」
- このように行動の「トリガー(きっかけ)」と「実行内容」をセットで決めておくことで、やるべきことに迷わず、スムーズに学習をスタートできます。
- ルールを決める:
- 自分の考え
- することをあらかじめ決めることが重要。勉強をするたびに意志力を消費しないことが大切ということだな。きっかけを予め決めることが優先。
13. 運動の活用(Leveraging Exercise)- 脳の性能を高め、学習効率を上げる
- 科学的根拠: 有酸素運動は、脳の血流を増加させ、記憶を司る「海馬」の神経細胞を増やすBDNF(脳由来神経栄養因子)という物質の分泌を促します。また、ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させ、集中力を高める効果もあります。
- やってはいけない勉強法:
- 運動する時間があったら、1分でも長く机に座って勉強すべきだと考え、一日中座りっぱなしでいる。
- 公認会計士試験での具体的な実践方法:
- 日課に組み込む: 毎朝30分のウォーキングやジョギングを取り入れる、あるいは勉強の合間に5分間のストレッチやスクワットをするなど、軽い運動を習慣にします。
- 歩きながら復習: ウォーキング中に、前日学習した内容を頭の中で反芻(アクティブリコール)したり、理論科目の講義音声を聞いたりするのも非常に効果的です。
- 自分の考え
- スクワットや腕立て伏せを休憩中にしよう。運動は大事。
14. 失敗からの学習(Learning from Mistakes)- 「間違い」こそ最高の教材
- 科学的根拠: 脳は、自分の予測が裏切られたとき(=間違えたとき)に、最も活発に学習します。間違いは「これは重要だから覚え直せ」という強力な信号を脳に送ります。したがって、間違いを恐れたり無視したりするのは、最大の学習機会を逃すことになります。
- やってはいけない勉強法:
- 問題演習で間違えたら、答えを見て赤ペンで直し、すぐに次の問題に進む。
- 間違えるのが嫌で、簡単な問題ばかり解き、難しい問題から逃げる。
- 公認会計士試験での具体的な実践方法:
- 「間違いノート」を作成する: 間違えた問題について、「①なぜ間違えたのか(計算ミス?知識不足?問題文の誤読?)」という原因分析と、「②正しい解法・関連知識」をセットで記録します。
- このノートは、あなたの弱点が詰まった最高のオリジナル参考書となり、直前期に絶大な効果を発揮します。
- 自分の考え
- 間違いノートは有効かもしれない。しかし、間違いノート作りに力を入れすぎて本質的な試験勉強と離れてしまう現象が起こらないように注意したい。テキストに間違いを書き込むだけの方が良いのか。又他に、本質的な試験勉強と間違いノート作りを両立できる方法があるか。AIで両立できる方法を作り出せれば嬉しい。
15. 好奇心の利用(Harnessing Curiosity)- 学習のエンジンに「知りたい」という感情を使う
- 科学的根拠: 人間が知的好奇心を抱くと、脳内ではドーパミンが分泌されます。ドーパミンは「快感ホルモン」の一種であり、学習意欲や集中力、記憶力を高める効果があります。義務感からやる「やらされ勉強」よりも、自発的な好奇心に基づく学習の方が、はるかに効率的です。
- やってはいけない勉強法:
- 試験に出るから、という理由だけで、無味乾燥な知識として全ての情報を暗記しようとする。
- 公認会計士試験での具体的な実践方法:
- 実社会と結びつける: 日経新聞などを読み、学んだ会計基準や会社法が、現実の企業(例:東芝やトヨタ)でどのように適用・影響しているのかを調べる。
- 背景を深掘りする: 「なぜこんな面倒な会計処理が必要になったんだろう?」と感じたら、その会計基準が導入された背景(過去の不正事件など)を少し調べてみる。知識に物語性が加わり、忘れにくくなります。
- 自分の考え
- 好奇心は大切。能動的に取り組めるか。